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ミステリー

紹介文

 エコール・ド・パリとは第二次大戦前のパリで、悲劇的な生涯を送った画家たちのこと。彼らの絵を愛した画廊主が殺された。完璧な密室状態は誰が、どのようにして、またなぜ作られたのか…。

 作中では、被害者である画廊主、暁弘之の著書からの引用として芸術論が語られています。読者自身の知識が問われることはないので、難解な読み物と思う必要はありません。しかし、刑事たちの地道な捜査が進み解決に必要な材料をそろってきてもなお、読者は最後まで惑わされるでしょう。

 読み終えると、謎が解けてスッキリすると同時に切ない気持ちになりました。この事件には人間の悲劇が隠されています。私は読書の際、登場人物たちのキャラクターをいつも楽しみにしているのですが、本書では豪快な性格の警部が気に入りました。芸術と本格ミステリーを思いっきり楽しめる、そんな作品だと思います。みなさんも読まれてみてはいかがでしょうか。

紹介者
かおり
書名
エコール・ド・パリ殺人事件 : レザルティスト・モウディ
著者名
深水黎一郎
分野
近代:明治以後
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所在
3F和書
請求記号
913.6/F