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目の見えないアスリートの身体論 なぜ視覚なしでプレイできるのか

紹介文

 あなたは真っ暗な部屋を経験をしたことはありますか?夜など外が暗い中,電気を消すと部屋のなかは真っ暗になると思います。電気を消したはいいけど,忘れ物を取りに行きたくてもう一度部屋を明るくすることもあるかもしれません。でも,住み慣れた我が家であれば,けっこう電気をつけないまま真っ暗な中を歩いて,手探りでも目当ての物を見つけることができます。
 私たち人間は「目」を使って対象がどこにあるのかという空間位置を特定していると思いがちです。しかし,実は自分の心の中に記憶された空間位置というのは,目で見なくても「見る」ことができています。「見る」というと理解しにくいかもしれませんが,認知心理学の分野では視覚様のイメージという表現をすることもあるように,どこに何があるのか,今自分が部屋のどこに居るのか,部屋の大きさ,家具の配置など知っている場所であれば自分の頭の中でそれらを思い描くことができるのです。
 この本は,「目」を使って見るのではなく,心の目で「見る」ことがどんな世界なのかを視覚に障害のあるアスリートへのインタビューを通して知ることができます。晴眼者にとっては無意識的に体験しているが故にまるで初めて知るような興味深い体験が数多く報告されています。「目」を使わないで,ボールを蹴って追いかける・泳ぐ・走って飛ぶ・ボールを投げるといった運動を行う際に何が見えているのか?
ぜひ実際のアスリートの体験を通して体感してみてください。

紹介者
藤木 晶子 先生
所属学部
短期大学部
書名 目の見えないアスリートの身体論 なぜ視覚なしでプレイできるのか
著者名
伊藤 亜紗
分野
スポ-ツ・体育
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所在
3F和書
請求番号
780/I