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ラスト1行の衝撃!

紹介文

私はこの作品に惹かれ短編集をよく読むようになりました。 短編集というのは、よくある長編小説よりも短い文章で起承転結の物語が構成されていきます。しかし、普段長編に読み慣れている人からすると、短編特有のあからさまな伏線や強引なもっていき方に戸惑い、不満に感じる人もいるかと思われます。 本書においても、ミステリーのページ数では短編としては標準程度、あるいはやや短い構成となっております。しかしながら、登場人物の心情の変化やある意味での拙さを堪能でき、「この先何が起こるのだろう」と、徐々に迫りくる恐怖に心臓が高鳴る作品です。 また、本書の最大の魅力は「最後の一行」にあります。読んでいなければ何気ない一言のはずなのに、読んだ後では印象ががらりとかわり、意味を理解した途端、背筋が凍る暗黒ミステリーです。謎解き要素を求めている方には向かない作品ですが、グロ要素は皆無のホラーミステリーですので、普段読まない方でもぜひ一度手に取ってみてほしいです。

紹介者
らさ
書名
儚い羊たちの祝宴 : The Babel Club Chronicle
著者名
米澤穂信
分野
近代小説
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所在
3F和書
請求番号
913.6 Y