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HONTANのおすすめ本

覚悟と愛

紹介文

※この紹介文はファンム・アレースの2巻を読み、3巻を読もうとしている人に向けてのものです。2巻までを未読の方はネタバレに注意してください。

なお1巻の紹介についてはこちら「普通のストーリーの普通じゃない物語」、2巻の紹介についてはこちら「契約で結ばれた関係から」をご覧ください。

 魔女の目的は「聖魔の魂」。旅のお供にテジャとナージスを加え4人になったバビロン一行は魔女の目的を知るために賢者を尋ねに行く。その道中でまたも人助けをすることになる。無事に賢者を訪ねてからもひと騒動。果たして旅はいつまで続くのか。
 3巻は大きく二つの場面に分けられる。賢者を訪ねる道中で立ち寄ったハーゴ村での出来事と、賢者の家についてからである。それぞれの場面でのキーワードは覚悟と愛だろう。
 危機に瀕したハーゴ村では子供を含めたみんなが、村を守るために覚悟を決める。どんな選択をしても危険が伴う。しかし、生まれ育った村を守りたい。そんな思いで村人はそれぞれの選択をする。
 賢者の家についてからは旅につかの間の休息が生まれる。ララとバビロンがお互いのことを思う。それは決して即物的な恋などではない。守りたい、一緒にいたい、そんな思いを言葉にするのなら愛ではないだろうか。
 今までのように物語に大きな変化は起きない。しかし、何回も繰り返し読みたくなる内容の上に、いろいろ考えさせられる巻になっている。

また、この作品の4巻に関する紹介をこちらに掲載しています。合わせてご覧ください。

紹介者
ハヤシ
書名
ファンム・アレース, 3
著者名
香月日輪
分野
近代小説
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所在
3F和書
請求番号
913.6/K-3