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偽善エコロジー : 「環境生活」が地球を破壊する

紹介文

 近年日本では地球温暖化をはじめとする環境問題が広く知られるようになり、多くの人や企業が「エコ」を意識する社会になりつつあります。皆さんもエコバッグやマイ箸など、できることから始めているのではないでしょうか。しかしその一方で、「エコ」を叫びながら結局は金儲けをしたいのでは? という魂胆が透けて見えるようなことも増えてきて、ネット上では「エコエコ詐欺」などと揶揄する言葉も多く見られるようになりました。  今回紹介する本の著者は、現在の「エコ」のあり方にずっと異論を唱えてきた方です。この本でもエコバッグ・マイ箸・バイオエタノール・ゴミの再資源化など片っ端から「大間違い」と切り捨て、その根拠を提示していきます。  ただ誤解しないでほしいのは、私がこの本を「この人の言うことこそ正しい! こっちを信じろ!」と言ってお勧めしているわけではないということです。実際、読んでいくとかなり強引なコジツケ的論理も少なからずあります。  大切なのは、ひとつの情報を鵜呑みにせず、できるだけ多くの、かつ様々な視点からの情報を集めて、自分の頭で考えることではないでしょうか。その判断材料のひとつとしてこの本は大いに意義があるという理由で、お勧めとしました。  「いいことだから」と言われると、人は拒否しにくくなります。それが本当に「地球にとっての」いいことなのかを、ひとりひとりが自分で考え判断できれば、そのとき初めて「エコ」は動き出すはずです。

紹介者
川部大輔先生
所属学部
短期大学部
書名 偽善エコロジー : 「環境生活」が地球を破壊する
著者名
武田邦彦
分野
環境工学
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所在
2F文庫新書/幻冬舎新書
請求番号
519/T