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アメリカの年金と医療
紹介文
(再掲載:2006年7月掲載) わが国では「少子高齢化」が進む中で年金や医療を中心とする社会保障をいかに改革・安定・充実させるかが問われています。これに係る最大のテーマは「国や地方自治体がどこまで責任をもつか」ということであり、公的なシステムであることが暗黙の了解になっています。しかし国や地方自治体は大きな借金(=財政赤字)を抱えており、これからの高齢社会に対して全面的には責任をもてない現状にあることも事実です。 これに対してアメリカでは、年金と医療のあり方が主に市場メカニズムを通して規定され、保険システムとその保障内容は各個人の経済事情・消費選択によって、さらにこれら消費者ニーズに対する民間組織(企業)の経営戦略によって多く左右されます。 『アメリカの年金と医療』は、1990年代から近年までの動向とその功罪を的確にコンパクトに分かりやすくまとめたものであり、わが国の今後の年金・医療システムのあり方を考える上でも大変有益な学術書になっています。高齢社会における社会保障政策はわが国が抱える最も重要なテーマであり、その一つの指針あるいは改革の方向を見据える上でも必読書といえます。
紹介者 |
安部雅仁先生
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所属学部 |
社会福祉学部
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書名 | アメリカの年金と医療 |
著者名 | |
分野 |
財政事情
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蔵書検索 | |
所在 |
3F一般図書
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請求番号 |
342.53/A-3
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