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カズオ・イシグロを語る
紹介文
ナイト(Knight)の爵位を授与されたサー・カズオ・イシグロは長崎を故郷に持つノーベル文学賞受賞作家です。初期の作品「遠い山なりの光」などを読むと彼の生い立ちが知りたくなります。
今回紹介する作品『カズオ・イシグロを語る』は彼を長年研究している平井杏子氏の文化フォーラム記録集です。
地元長崎での取材を通じ、人との繋がりからイシグロ氏の埋もれた「記憶」を掘り起します。イシグロ氏によるノーベル賞受賞記念講演は『特急二十世紀の夜と、いくつかの小さなブレークスルー』土屋政雄訳にまとめられており、この中でミュージシャンに憧れた日々、ソーシャルワーカーの経験、小説家になったきっかけなどが語られています。今回紹介する作品ではこの講演内容までも補完しているので、イシグロ氏が語るターニング・ポイントをより理解することができます。イシグロ氏の生い立ちを身近に感じられる一冊としてお薦めします。
紹介者 |
しまふくろう
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書名 | カズオ・イシグロを語る |
著者名 | |
分野 |
作家の個人伝記
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蔵書検索 | |
所在 |
3F和書
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請求番号 |
930.278/I
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