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推し、燃ゆ

紹介文

 「炎上」という言葉を聞いたとき、現在の世の中では火が燃えていることより先に、ネット上の悪い意味で話題になることを思い浮かべるでしょう。本作は推しが炎上してしまった女子高生が主人公で、「推しが燃えた。」という衝撃的な一文から始まります。推しは自分の人生に影響を与えるが、自分は推しの人生に何も影響を与えない。周囲に理解されないほど遠い存在でも一番近くで孤独を解消してくれる。上手くいかない人生に彩りを与えてくれる推しがいる。そんな主人公の考えに共感できる方はいますか。もし大切な推しがいるのならぜひ本書を手に取ってみて欲しいです。日本の推し文化に対する自分の意見を見つけることができます。
 私は本書から、推し感情の重大さと人間を推しにすることの不安定さを見つけ、私生活への干渉度を見つめなおしました。本を読んだ後、推しを愛することに加え、自分も同じくらい愛せるようになるきっかけになれば嬉しいです。

紹介者
西垣
書名
推し、燃ゆ
著者名
宇佐見りん
分野
近代小説
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所在
3F和書
請求番号
913.6/U