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華氏451度

紹介文

 僕はレイ・ブラッドベリさんによる「華氏451度」をお薦めさせて頂きます。
 本作品は本を読むことすらおろか本を所有することさえ罪に問われる知識を蓄えること、思想を持つことが統制された未来の社会を舞台にしています。主人公は本を探し焼却する消防士の仕事をして生活していますが、ある日17歳の少女と出会うことで彼の価値観が揺らぎ始めます。さらに、ある事件をきっかけに自分自身の仕事や思想を統制する社会に疑問を持ち始めます。この作品を読んでいると進んでも先が見えない霧の中を彷徨っているようなそんな気分になるのですが、そんなディストピア的な舞台でしか感じられない緊張感や不穏さも魅力の一つだと思います。一見、現在私たちが生活する世界とは異なる世界線の舞台のように感じますが、メディアによる思想の統制、あたりまえの現実に皆が疑問を持たず無関心でいること、それはもしかすると私たちの未来なのかもしれません。

紹介者
フロランタン
書名
華氏451度
著者名
レイ・ブラッドベリ
分野
小説.物語
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所在
3F和書
請求番号
933.7/B