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消滅世界

紹介文

 芥川賞受賞作『コンビニ人間』(2016)で世界的な注目を集めている村田沙耶香さん。
 
彼女はこれまで、『星が吸う水』(2010)で「性行為」に対する精神的・肉体的なアプローチを試み、『ハコブネ』(2011)では答えのでない「性」の本質を探り続けてきました。
 さらに『タダイマトビラ』(2012)では家族という概念に切り込み、『殺人出産』(2014)では出産をテーマに倫理や生命の境界線に挑戦しています。作品ごとに、村田沙耶香ワールドは深化と変容を遂げています。そして、彼女の発想力がさらに飛躍したのが、『消滅世界』(2015)。
 
『コンビニ人間』の前年に刊行されたこの作品は、2025年11月28日(金)に映画公開され、村田沙耶香さんにとって初の映像化作品となります。
 この物語は、人知を超越し、古代、未来、そしてその先の世界を生きるような感覚で読み進めてほしい一冊です。読後には、私たちが当然と思っている社会のルールを見つめ直し、自分自身の生き方をも問い直すきっかけにもなります。

紹介者
しまふくろう
書名 消滅世界
著者名
村田 沙耶香
分野
近代小説.物語
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所在
3F和書
請求番号
913.6/M