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烏に単は似合わない

紹介文

 作者の阿部智里先生は、本作で2012年の第19回松本清張賞を受賞し、作家デビューを果たします。『八咫烏シリーズ』として2025年現在も連載が続く、シリーズものの第一作目です。2018年には漫画化、2024年にはアニメ化もされました。
 人間の姿をしている八咫烏が住まう、「山内」と呼ばれる世界が舞台の和風ファンタジー。第一作目は、若宮(皇太子)の后選びをきっかけに、四人の姫たちの想いや政治的闘争が複雑に絡み合っていく物語です。あらすじだけを見ると、『大奥』のファンタジー版を想像してしまいますが、本作の面白さはそれだけにとどまりません。数々の謎が終盤で解き明かされるミステリー(あるいはサスペンス)的な展開は、歴史ものが苦手な人でも楽しめる要素ではないかと思います。また文章もどちらかと言えば平易で、独特な用語は登場しますが、サクサクと読めるのは読書苦手派にとっては嬉しいポイント。
 何を言ってもネタバレになりそうなので、あまり多くは語れないのが残念です。
 
本作だけでももちろん楽しめますが、次作『烏は主を選ばない』は若宮サイドから本作の出来事を描いた物語となっています。姫たちからは見えなかった若宮の思惑や、あの時何があったのか等、視点を変えてもう一度物語を味わえるのがユニークです。

紹介者
黄金ハット
書名 烏に単は似合わない
著者名
阿部 智里
分野
近代小説.物語
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所在
3F和書
請求番号
913.6/A