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Spring
紹介文
『蜜蜂と遠雷』で演奏表現を文学に落とし込んだ作者の恩田陸さん。本作『spring』では、バレエの身体芸術を、文学で、読者に体感させます。作中に幾層にも織り込まれる「映画」、「文学」を物語の深層に落とし込み、優雅さと苛烈さがせめぎ合うバレエの世界を揺さぶり続けます。「2001年宇宙の旅」(2001: A Space Odyssey)原作アーサー・C・クラーク、製作・監督スタンリー・キューブリックを起点に、「スター・ウォーズ」、「蜘蛛女のキス」、「溝口健二」、「1984年」、さらには「遠野物語」などへと芸術の糸が張り巡らされ、映像と思考、身体と言語が指の先まで行き交います。
主人公・萬春(よろず はる)=HALが芸術と向き合い、「踊ることは祈ること」と向き合い、自己をみつめる姿勢が鮮やかに描かれます。
なかでも、「人は、人生の折々で師と呼べる人に出会う。」(P205|204)
作中の一文は、新たな扉を開く人へ向けたメッセージとしても読め、心に響き渡りました。
| 紹介者 |
しまふくろう
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|---|---|
| 書名 | Spring |
| 著者名 | |
| 分野 |
近代小説.物語
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| 蔵書検索 | |
| 所在 |
3F和書
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| 請求番号 |
913.6/O
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