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BOXBOXBOXBOX
紹介文
永遠に続くベルトコンベア作業。同じ作業の繰り返しのなかで、主人公は自らの意識の置き場所を思い浮かべます。
霧に閉ざされたベルトコンベア作業を舞台に、果てしなく流れる箱を仕分け続ける日常を描いた世界は、湿り気を帯び、暗く重く、空想と現実が反復し続けます。単純作業が思考を摩耗させ、個人の境界線が徐々に浸食され、視点の揺らぎが文体へと刻み込まれていきます。流れ作業が同じリズムへ収束していく錯覚を覚え始めた瞬間、働く意味すら霧散し、倦怠のなかで、雨と汗の匂いが立ち上る生々しさを感じました。これは労働小説なのか、それとも幻想小説なのか、多様な解釈ができる作者の筆致に魅了されました。
| 紹介者 |
しまふくろう
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|---|---|
| 書名 | BOXBOXBOXBOX |
| 著者名 | |
| 分野 |
近代小説.物語
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| 蔵書検索 | |
| 所在 |
3F和書
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| 請求番号 |
913.6/S
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