こんなタイトルの本を読もうかと思っているくらいだから、きみはモテてないでしょうね、と始まる。異性にモテるコツやノウハウを書いている本ではなく、モテるために何を考え、どう行動するかのアンテナを磨くヒントとなる本である。そのことが、“もう終わっているこの社会を少しでもマシにする”と想定している。自殺、スローフード、原発、経済成長、共同体、民主主義など日本や世界が課題とする様々な事象について、社会学をはじめ様々な学問は科学的に捉えてきたのだ。学者や学説にも触れているので、興味を持った部分があったらそこをもうちょっとだけ自分で調べたりして掘り下げてみよう。そのキッカケをたくさん盛り込んでいるはずだから。 　この本を知る機会は非常に少ない。排架場所は「304」という場所だ。「政治」、「経済」、「社会」など「社会科学」全般に関わる内容によるためである。ここに本を直接探しに来る人の中で、この題名の本の ページを捲ってくれる人はどの位いるだろうか。蔵書をキーワードで検索するとしよう。「宮台真司」の作品を読もうと検索する人は除く。「社会」と検索すると 3 万件近くもヒットするので、多すぎてたどり着くのは困難。「社会学」にはとどまらないので、そう入れてもヒットしない。流行の「白熱教室」で引っ掛かりはするが。ならば紹介せねば。