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空色勾玉
紹介文
舞台は、遠い遠い昔の日本。日本書記に描かれた、むかしむかしの日本。 羽柴の村娘「狭也」。彼女の右の掌には生まれつき、赤いあざがあった。 村の夏の儀式「かがい」。夏の夜、年頃の男女が井築山の中腹に集い、踊る。そしてそこで歌を歌いあった男女は、夫婦となる約束を交わす。その「かがい」の夜、狭也は、掌の赤いあざの秘密を知る。それは、狭也のその後の運命をも物語っていた。 遠い昔、男神と女神が、この国を生み出した。女神は最後に火の神を産み、そのために大火傷を負う。男神は、火の神を斬り殺した後、黄泉の国へ身を隠してしまった女神を追いかけるが、女神の変わり果てた姿に驚き逃げ帰ってしまう。この時から、二人は憎みあい、国は「輝」と「闇」に分断された。男神は、女神を憎むあまり、二人で生んだ山川の神々を、己の御子である照日王(てるひのおおきみ)と月代王(つきしろのおおきみ)に次々殺させた。己、ただ一人で国を支配するために。 狭也、は「水の乙女」であった。その掌の赤いあざは、「水の乙女」である証「勾玉」を握りしめ生まれてきた証拠である。「水の乙女」は、男神をも倒すことができると言われている「大蛇(おろち)の剣」に唯一触れることができる存在。そして生命をつかさどる「水」の性を持つ者。分断されたこの国を、殺戮の世を、「水の乙女」の運命を持つ狭也が救う・・・!?
紹介者 |
幽玄
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書名 | 空色勾玉 |
著者名 | |
分野 |
小説
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蔵書検索 | |
所在 |
3F和書
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請求番号 |
913.6/O
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