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おすすめ本

図書館員のおすすめ本

日記をつける

紹介文

 日記をつけている人はどのくらいいるだろうか。  新しい年を迎える準備の中で手帳を用意する人は少なくない。店頭には色々なタイプの手帳が置かれている。その横に日記帳が置かれているのを目にする。  予定を手帳につけることも楽しみではあるが、事実をつけるのもまた趣があるのかもしれない。  この本は、様々な文学作品から日記が紹介され、それをめぐる情景を思い起こさせ、日記のつけ方、広がり方、その楽しみ方について書かれている。  子どもに学校で習った字を忘れないようにと勧めた日記、日記に包まれているような温かさを感じる育児日記、仕事で商いの様子を数字中心に記録する日記など、その日の出来事だけでなく、感じたことをつけることができる。  日記に欠かせない天気と時間、私たちは自然の変化に順応しながら生活しているため、その日の天気は日記の内容に影響を与えることが多い。また、時間をつけることで、その人の生活が見えてくる。  年を重ねるにつれ、記憶することに対して負荷がかかるが、それを記憶してくれるのが日記かもしれない。日常的に書くことが少なくなってきた今、ひとこと、一行でも日記をつけてみようかと思わせてくれた1冊です。  

紹介者
林檎
書名 日記をつける
著者名
荒川洋治
分野
書簡文. 日記文
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所在
2F文庫新書/岩波現代文庫
請求番号
816.6/A