「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。」
とある中学校の女性教師の『告白』から始まる物語です。ひとつの事件を「クラスメート」「犯人」「犯人の家族」など視点を変えて追っていくことにより、事件の概要が浮き彫りになります。
犯人である中学生男子生徒の口癖に「なーんてね。」という言葉があります。「なーんてね。」と聞くと冗談を言っているように聞こえるかもしれません。しかし、物語を読みすすめていくうちに「なーんてね。」の言葉の意味も変わってくるように感じます。
結構重めのミステリー小説ですが、読み終わるともう一度読み返したくなるような小説です。また、映画版もあるのでそちらもおすすめです。ぜひ読んでみてください。
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この作品は、クリスマスイブの夜、新宿の空きビルで50代と思われる身元不明女性の遺体が発見されたところから話は始まります。この事件に警視庁捜査一課の三ツ矢と戸塚警察署の田所がコンビを組み捜査に当たることに。捜査を進めていくと、この女性の指紋がある未解決事件の現場で採取された指紋と一致していることが判明します。この二つの不可解な事件にはどのような接点があるのか、彼女はなぜ殺されなくてはならなかったのか。真実がわかった時、自分から見えていた景色はごく一部であったと感じると思います。
文中に三ツ矢の「彼女がかわいそうかどうかは、彼女にしかわからないのでしょうか。傍からはどんなにかわいそうに見えても、彼女自身は幸せだったかもしれません。」というセリフがあります。どんなに仲が良くても、どんなに長い時間を共に過ごしても、他人の心の奥底までは知ることができません。幸せそうに見えても不幸だと思っているかもしれない、不幸に見えても幸せかもしれない。結局は他人の心情を正確に理解することは難しいと、この本を読んで私は感じました。自分から見えているその人がすべてではないと、あの人はこうだと決めつけることは良くないと改めて感じました。
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2023年度の修士論文及び卒業論文が閲覧できるようになりました。 利用を希望する学生は、 「卒業論文閲覧申込票」に必要事項を記入の上、「学生証」を添えてカウンター職員にお渡しください。
今回紹介する本は、「地方消滅:東京一極集中が招く人口急減」です。第8回新書大賞受賞作となります。
この本の冒頭で、「このままでは896の自治体が消滅しかねない」と紹介されています。最近では、新聞やニュースなどで「消滅可能性都市」という言葉を聞いたことのある人もいると思います。簡単に説明しますと、若年層の流出やそれによる人口の減少・少子化によって存続することが出来なくなり、最終的には消滅してしまう市区町村のことを意味しています。第5章では、北海道をモデルに取り挙げられ、未来日本の縮図・北海道の地域戦略という題で述べられているため、少し身近に感じやすい人もいるかと思います。
このような本はなかなか手に取って読む人はいないかもしれません。ですが、三つほど対話篇という短くて比較的読みやすいところもあります。そこだけでも良いのでぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
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図書館内にある図書・資料などの読書を支援するための機器として「とうくんライト」(株式会社アイフレンズ)を
新館2階マルチメディアコーナーのAVブースNo.5に設置しました。
文字を読むことに困難のある視覚障害等において有用な支援機器となります。活字や英語の文書など多彩な文書
を読み取り(スキャン)、滑らかな音声で読み上げてくれます。
利用の際は、学生証及びPC・AVブース利用申込書と引き換えに、カウンターで利用カードキーを受け取りください。
※なお、図書資料のテキスト化作業のために、司書課職員も利用する場合があります。