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静かに健やかに遠くまで

紹介文

(再掲載:2008年1月掲載)
 この本は、経済小説で有名な城山三郎氏の作品に散りばめられた、数々の箴言(教訓となる短いコトバ)をピック・アップし、城山氏自らが解説を加えたエッセイです。
 パラっとめくって、気になる箇所をひろい読みすることも出来ますが、テーマごと(会社のメカニズム、サラリーマンの敗者復活戦、世渡りの秘訣、家庭の姿かたち、など)に纏められているので、その時の気分にあわせて読む、もしくは城山氏の作品を知るガイドブックとして読むなど、いろいろな読み方が出来るかと思います。
 彼の作品には、世の酸いも甘いも知っている、様々な人々が登場するのですが、夫々がふとした瞬間にもらした一言が、じんわりとしみわたってきます。この原稿を執筆するにあたり、改めて図書館の書架の谷間で同書を手にとったのですが、そこで目にとまったコトバをひとつご紹介します。

 人間には慣れというものがある。慣れによって救われる場合もあるが、
慣れによってスポイルされることの方が、はるかに多い。
 慣れを防ぐには、つとめて初心に返ること、自らを空しくして、事にとり組むことである。
(『城山三郎全集/第1巻/男子の本懐』の一節より)

 自らを空しくして・・・、思ったよりもむずかしいことだと、今、感じています。
 ちなみに、本のタイトル『静かに健やかに遠くまで』は、著者が生涯愛したコトバとのことです。紙面も限られているので、そのココロは同書を読んでのお楽しみということで。

紹介者
横尾陽道先生
所属学部
経済学部
書名 静かに健やかに遠くまで
著者名
城山三郎
分野
箴言
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所在
3F一般図書
請求番号
917/S